すっかり春の陽気です。

菜の花がそこかしこに咲き乱れ、水俣はすっかり春の陽気です。菜の花しかないように見えてこの中にダイコンやカブの花、ブロッコリーのわき芽、それにタマネギなどが植わっているのですから、ひとくちに畑といってもなかなかあなどれないですね。

いつものことですが、あわただしさの中で2ヶ月ほどがあっという間に過ぎ去りました。生協への甘夏出荷はまだ続くものの、事務局内も少しずつ落ち着きを取り戻し始め、これから細かいところの点検修正や、この2ヶ月の間できなかったことに取りかかることができます。

高橋園の甘夏もほぼ収穫が完了し、倉庫では、この一月からガイアに就職した鼓子と高橋さんがともに選果をしています。
甘夏への寒害のことはまたきばるの日記に詳しく書こうと思いますが、総じて今年は厳しい年となりそうです。果樹ではレモンが特に寒さに弱いということで、ガイアの裏庭のレモン畑も枯れた葉っぱが目立ちます。

グレープフルーツの落果。「もったいない!」という感じが満載です。

とにかく新しい芽吹きを待つしかない。「大丈夫じゃろ」と楽観的な生産者もいれば、「いや、無理じゃろ。植え替えばせなん」という人もいて、これはもう経過を見るしかありません。マイナス7度の寒害に遭った木は、どういう経過をたどってどうなるのか。観察・記録し勉強とするほかないわけですね。

厳しい年にはなるのでしょうけれども、腰を据えていくしかないです。しかしこればかりはショックを隠し切れませんでした。
それは、寒干し大根のこと。

見た目には何ともないのですが、左二つの山は持ってみると軽い。変な弾力があり、音で表現すると「ボワワンッ」としています。そのボワワンッとしているものを切ってみると、下写真のような断面があらわれます。

真っ白。スポンジ状です。本来は表面と同じような茶褐色のハズ。なぜだろうと思って、僕らの大先輩こと田上百合子さんに教えを乞うてきました。すると、

「寒に当たってフワフワになってしもうとるけん、これ以上味の染みらんとじゃもんな」

つまりこれも、1月下旬の大雪、マイナス7度の寒害の影響ということです。こうなってしまうともう漬物としては使えないとのこと。大きな寒さがやってきそうなときは、屋内にでもしまっておかねばならないとのこと。どうやら見ている限りでは、寒さのやってきたとき、百合子さんとこの大根は樽の中にありました。僕んとこのは2回目の干し作業で軒下に吊るしたまま。おまけに僕自身はその前日から一週間、出張で水俣にいなかったという顛末。

いやぁ、ショックです。涙が出てきます。

しかし泣いてばかりもいられないので、今日は150本の大根たちに謝罪し、これを勉強とさせていただき、来年の寒干し大根づくりの糧とすることにしました。
そしてそのあとは心の平静を保つために、ひたすらレモン果汁を搾っていました。これは冷凍して、夏から秋のジャムづくりに使います。

大根ひとつとっても、一筋縄ではいかない。自分の未熟さを痛感しています。しかし奥深い、寒干し大根への道。いつかは安定してつくれるようになりたいものです。

そんな感じの春先ですが、三寒四温、来週はまた寒さが戻ってくるそうです。皆さまも体調にはどうぞお気をつけください。6月に入ればまた、ガイア通信の案内ができると思います。
できることを、一つずつ、丁寧にやっていくしかないですもんね。